驚異の超耐磨耗合金クラッド鋼板
超硬粉砕ビットを80%含有させた タングステンカーバイド系超耐磨耗合金クラッド鋼 |
■ING-DIABITとは
約0.5〜2.8?の粒度を持つタングステンカーバイド粒子を特殊耐摩耗合金により結合させたタングステンカーバイド系超耐摩耗クラッド鋼板のことです。タングステンカーバイドの含有量が約80%と驚異的な合金化に成功しました。
特に母材金属にはオーステナイト系14%マンガン鋼を選択して耐衝撃性や耐摩耗性を与え、ブルドーザーのバケット底板のような苛酷な面圧を受ける用途に対しても母材金属がクリープしないように配慮しました。
■特長
1)超硬合金に匹敵する程の耐摩耗性
平均硬度がHV2100で、粒度が約0.5〜2.8?までのタングステン炭化物粒子が重量比で約80%含有されており、肉厚方向に均一に拡散分布していますので炭化物結合金属の選択摩耗の発生が生じ難い性質があります。
その結果、他のどのような耐摩耗ライナー材と比較しても圧倒的な耐摩耗性を与える事が出来ました。超硬合金に匹敵する程の耐摩耗性があります。
2)強靱性を持つ母材金属
母材金属にオーステナイト系14%マンガン鋼を使用して強度、靱性を高めて高面圧摩耗に耐えるように設計しました。
3)軟鋼リブによる曲げ易さ
端面の欠けを防止するために軟鋼リブを取り付けました。
リブの効果は曲げ加工を行う場合にエッジからの欠損を防止すると同時に溶接取り付けを行う場合にも利用出来ます。
■製造方法
上記定尺寸法以外に種々寸法を持つ定形ライナープレートの製作も行います。
■ING-DIABITの種類
激しい研削摩耗用途(ABRAS10N)……………タイプ"A"
激しいエロージョン摩耗用途(EROS10N)……タイプ"E"
■加工方法
1)溶着金属には通常、割れを発生いたしませんが、割れはライナーを内曲げや外曲げを行った場合にのみ発生します。しかし、剥離を生じるような割れではありません。曲げ角度は外曲げ、内曲げともに450Rまで可能です。
2)タングステンカーバイド系溶接棒で容易に補修溶接が出来ます。
溶接棒はING-DIABIT、MIGワイヤとしてはING-DIAMIG等を御使用願います。
これらはニッケル基の60%含有タングステンカーバイド系肉盛り材料です。
8)プラズマ切断機で簡単に切断出来ます。切断は超硬合金側から行って下さい。
4)母材はオーステナイト系14%マンガン鋼を採用しましたので、ボルトや他の部材に溶接取り付けを行う場合には、接合棒としてJT、C0METMC、COMET307、C0MET309やJT-0、SGP-0ワイヤ等が使用出来ます。
■用途
各種生産プラントの中でも膨大な処理量と苛酷な研摩耗を受ける箇所で従来、手の施しようが無かったような用途に適します。例えば、トンネル掘削機部品、カッター歯先、バケット底板、各種スクレーパー、製鉄所の焼結鉱、鉱石等のシュートライナーやホッパーライナー、先端金物、パドルプレート、スクリュープレード、コークス粉砕刃、バッチャープラントの内張りライナー等各種。
激しい、切削摩耗用途に最適ですが、苛酷なエロージョン摩耗にも適します。
タングステン炭化物の含有量が80%も有り、結合金属の選択摩耗が生じ難いためです。
バー材が必要な場合にはING-NAMAC0を御使用下さい。